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2006.10.16 (Mon)

ルジマトフのシェヘラザード

10月15日(日)「ルジマトフ&インペリアルロシアバレエ」シェヘラザード
新宿文化センター大ホール 15:00開演 二部構成 終演17:30頃
昨日は、夢にまで見たルジマトフの金の奴隷を見に新宿へ行きました。
その前に、新国立劇場のビデオライブラリーへ行って新国立公演映像を見ました。吉田都&ウヴァーロフの「ドンキ」と吉田都&ヨハン・コッポ(このように表記されていてちょっと受けてしまったが、本当の発音はコッポなのか?)の「ラ・シルフィード」どちらも最高に素敵でした。この感想はまたいずれ。こういって結局流したままのものがかなりありますが…。早く、昨日の興奮を書きたくって!
まずは、「もうたまりませ~ん」という感じでしたね。大満足の舞台でした。
しょっぱながいきなり、マハリナの「プレリュード」。ガラ公演でしょっぱなにこういう静かな作品で、しかも一人の舞台でちょっと難しいところですが、さすがの貫禄です。会場の空気をマハリナ色に染めたという感じ。一気に世界に引き込まれました。どういう内容の作品なのか、よくわかりませんでしたが、踊りの中にさまざまな感情を織り込んでいたように感じました。大切な人との別れがあり、それでも踊らなくてはならない。踊りに集中できずぎこちなくなる。でも、踊っているうちに踊りの世界に入り込んで自分を取り戻す。とかそんな風に感じる部分がありました。なんにしても、とても雰囲気があり美しく切なく素敵でした。
「ダッタン人の踊り」すみません。ほとんど覚えてませんので省略。
「アダージェット~ソネット~」ルジマトフ
なんだか、ものすごーく不思議な感覚を覚えました。
なんか、催眠術にかかっていたかのような時間でした。真っ暗な中に明るくなると舞台中央に頭をこちらに向けて仰向けに寝ているルジさま。首を曲げて顔がさかさまにこちらに見えた。腕を上に上げて合わせるたり、離したりと動かす。なんかこの日本の腕が独立した生き物のように見えた。上半身裸に黒のぴったりパンツ。この姿のルジさまは何度も見ているがそのたびに違うものを見せてくれる。最初のうちは何を表してるのかな?などと考えていたが、そのうちそんなこと考えるよりも「無」になって見よう!と思った。そっからは身動きもできずルジさまの動きをただただ見つめていました。なんか、ほとんどそれからは記憶がないのです。最後の方に何かが彼の元から逃げて行き、それがふ~っと空の方へと飛んでいってしまった、みたいなところがありましたが、そこでふっと我に返りました。あ~行ってしまったと心から感じた。何が行ってしまったかはわからないけど。
ルジさんはこういう踊りではいつも自分の内面を全てこちらに差し出している感じがするのですが、今回は私も自分の内面を全て差し出してしまったような感覚でした。見終わった後、あの自分を全て出し尽くして空っぽになってしまったルジさんと同じようになった。一体なんだったのだろうか。もう、ぐったりでした。
というわけで、次のマハリナの「瀕死の白鳥」あまり印象ありません。疲れ切っていたので。でも、なんか強い白鳥に見えました。
ここで一部終わりと思い込んでいたのでまだ、「ワルプルギスの夜」があることにショックを受けました。ごめんなさい。もういっぱいいっぱいです。この演目は思いっきり休憩させてもらいました。次に備えて…。
さて、お待ちかねの「シェヘラザード」
生ザハロワも初めてです。とってもキレイ。手足がながーい。王様も素敵です。
私が感じたストーリーはこんな感じ。
ゾベイダは若く無邪気な王妃。王様に愛されて、彼女も王様のことを愛していて、幸せだわーと思っていたら、王様の周りには美しいハーレムの女たちがいつもつきまとって、王様もその女たちをかわいがる。ゾベイダは与えられた宝石をうっとりと眺めながらも他の女に目移りしている王様を見て、とっても寂しそうな表情をしていた。私のことはもう愛していないのかしら?と不安になっている。
王様が出かけると、若くてたくましく美しい奴隷たちを部屋に入れる。先に他の女たちの相手が出てくる。それぞれお相手が決まっているようなので、いつもこんなことをしているみたいです。そして、ゾベイダが最後に鍵をあけると、じゃ~ん!と思いっきりかっこよく金の奴隷の登場。思わず拍手。この衣装を着けるとあら不思議。さっきは細く華奢に見えたルジさまの体がたくましくマッチョな男の体に見えます。いつも、あまりの美しさに、その体から男らしさは感じることがないのですがこのルジさまはまさしく男!でした。ああ~。(意味不明)
ゾベイダは奴隷とじゃれあいながらも焦らす。完全に主導権を握り奴隷をもてあそぶ。王妃と奴隷なんだから当然なんですが。でも、一緒に踊っている時は奴隷という感じはしないのです。ぴったり寄り添って、奴隷が王妃を堂々とリードしている。そこで完全に奴隷は王妃は自分のものと思い、でも一応奴隷なので、足元に、寄り添う。すると、王妃はまたさっきのダンスがなかったことのようにさっと逃げていく。そのたびに、奴隷は「なんでですか~?」という表情をする。ゾベイダはその表情を見てとっても嬉しそう。もっと、男らしいとこを見せてみなさい、と言われて「これでもかー!」とばかりに男らしく踊ってみせる。ダイナミックにそして、のびのびと踊ってみせる。もう、普通の女ならメロメロになるところだけど、それでも、また、一緒に踊ってはさっと逃げる。そのたびに「えー、これでもだめなんですか~?」と情けない表情をするのがたまりませんでした。なんてかわいらしい人でしょう。ゾベイダはきっと、奴隷をメロメロにすることで自分の女としての自信を取り戻したかったのでしょう。王様に飽きられていると思って自信をなくしていたから。だから、奴隷をかわいいと思っているけど本気にはなっていない。思いっきり遊ばれている奴隷。でも、奴隷もそれを結構楽しんでいる感じ。「まだ、だめよ」と言われて頑張る姿にも悲壮感はない。奴隷といってもそれほど虐げられている奴隷でなく、結構普段はよい待遇を受けているんではないかと思わせる奴隷。かわいい王妃に利用されていることを喜んで受け入れている。二人は良い関係を保っているんだなーとほのぼのしていたところへ、悲劇が…。
王様が帰ってきて家来が、男たち女たち次々刺し殺していく。最後に残った金の奴隷が剣をジャンプしてよける。ここが美しかった。でも、あっさり刺される。後ろ向きに倒れているので顔が見えません。それを見てゾベイダは取り乱す。王様にごめんなさい、許してくださいと懇願する。本当に愛しているのは王様だけです。と泣いて訴えると王様もそうだったのか、と許す気持ちになる。ところが、王様の剣を抜いて奴隷を刺した男を刺そうとする。よくわからないけど、これは王の弟?こいつはいつもあることないこと、王様に告げ口する嫌なやつでゾベイダのことをよく思っていないので、日頃からこいつがいなければ!と憎んでいたゾベイダにとっては天敵。今回のこともこいつの策略に違いないと思い、刺そうとした。でも、失敗してはっと我に返るともう私はおしまいだわ、と思い、王様に私を殺して下さい。と訴える。王様はゾベイダを試すつもりで、そんなに悪いと思うなら自分で死ね、という。すると本当にゾベイダが自分でお腹を一突きにして死んでしまい、王はそんなまさかー!と嘆き悲しむ。このラストは思いがけなく涙を誘った。こんなに悲しい気持ちになるとは思っていなかった。
大盛り上がりのカーテンコール。ルジさん、ザハロワは割りと早く笑顔になる。ルジさんは、初めはいつもの片方の口角を上げてそこだけで笑う感じだったけど、いつもよりも目が笑っていた。それから、顔中の笑顔になっていった。こんな笑顔のルジさんを見たのは初めてでは?と思う。まだ、5回目の生ルジさんだけど。ザハロワもとても嬉しそうな笑顔。二人とも満足のいく舞台だったようだ。二人のパートナーシップは安心して見ていられてとても素敵だった。ルジさんものびのびと踊っていたように思う。コンディションも上々だったように見える。いつも、苦悩を抱えたとかそんなのが多かったので、この役は苦悩と言うより本能のまま踊れるのでこちらも楽に見られるしほんとに楽しめた。
カーテンコールは何回あったかわからないほど会場大熱狂。
ルジさんは両腕を上に上げて交差させながら首のところまで持ってきてのレベランスを微妙に形を変えながら繰り返す。すごく素敵です。これだけでも見ごたえ有。
数回してから、緞帳が下りたままその前にザハロワとルジさま二人で出てきてのが何度も何度も。最初はザハロワが花束をもらい、そこから一輪のバラを抜いてルジさんに差し出す。それを受け取ったルジさんは恭しくひざまずいてザハロワの手にやさしーくキス。キャー。なんて絵になる二人でしょう。何度目かでは最前列の方がさっと一斉に立ち上がり花束を持っている。思わず会場がどよめく。それを見て、ザハロワはわーすごーいって感じで笑顔でルジさんを見る。恥ずかしそうに笑うルジさん。そして、一つ一つ花束を受け取る。ラスト前の時は引っ込む時美しいグランジュッテを一つ見せてくれた。キャーッと歓声が上がる。
あーとっても楽しい舞台でした。思いっきり満足させてくれました。
ありがとう、ルジさま。いつまでも踊り続けて欲しいです。
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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

22:29  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

★シェヘラザード

すご~い。
バレエ三昧の日曜日!
ステキな鑑賞記。ルジマトフさま、是非見に行きたかったです。
新聞の評も好評でしたね。
ルジさまの公演のお花の山も是非見たいです。
新国立劇場と東京文化会館のビデオライブラリーも未経験。
これもそのうち行ってみたいです。


gromit |  2006年10月17日(火) 22:56 | URL 【コメント編集】

★ありがとうございました

思いっきり自分の世界に入った感想におつきあいいただいてありがとうございました。実は私は昨年までルジマトフさまは喰わず嫌いでした。あのソバージュヘアと色気むんむんな感じにちょっと…と思っていました。でも、アナニアシヴィリと世界のスターたちで薔薇の精を踊るルジ様を見てなんて美しく踊る人だろう。コレは見て見たいかもと思い、ルジマトフのすべてを見に行ったのが昨年の11月5日です。そこで完全に心奪われました。また、今年も色々見られるので是非一度ご覧になってください。お勧めは「バヤデルカ」か「海賊」どちらかというと「バヤデルカ」の方がぐーんと深い魅力が味わえると思います。また、熱くなってしまいまいました。すみません。ではまた。
きょん |  2006年10月18日(水) 01:30 | URL 【コメント編集】

★ルジマトフさま楽しみです!!

お奨めの「バヤデルカ」は見に行く予定!!
「ラ・バヤデール」と「シンデレラ」ははずせません。
「ラ・バヤデール」ってあまり公演がないようですが、難しいのかしら。
gromit |  2006年10月21日(土) 23:49 | URL 【コメント編集】

★是非お楽しみ下さい

gromitさま
「バヤデルカ」感想を楽しみにしております。
私は昨年見たのに、今年もまた見たいーという気持ちでいっぱいですが、息子の高校受験間際ということで今年は我慢するつもりです。東京だけなのが残念です。
でも、「海賊」で私がファンになってから初の大阪公演があるので充分です。
「バヤデール」そうですね。あまりないですね。地味ではありますが、結構ドラマティックで見所もあり、お好きな方多いと思います。やはり、影の王国が大変なのでしょうか。人数もたくさんいりますし…。ってそういう問題ではないでしょうか?
きょん |  2006年10月22日(日) 18:20 | URL 【コメント編集】

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