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2007.09.20 (Thu)

ニジンスキープロ兵庫公演

9/19(水)兵庫県立芸術文化センター大ホール
19時開演 終演予定21:15(21:30くらいでした)
今回の公演は、マラーホフさんの思いがけない故障降板ということで、残念に思われたファンの皆さんがたくさんいらっしゃったことと思いますが、これはこれでものすごく贅沢な代役陣によって、素晴らしい贅沢な公演になったことに、感謝したい気持ちでいっぱいです。
この公演をこのキャストで実現してくださった、マラーホフさん主催者の皆様、キャストの皆さんに感謝の気持ちで一杯です。
東京だけと言われても仕方ない所を、この兵庫県まで来てくださったことは奇跡だと思います。後藤さんにも申し訳ないですが、お陰でシャルル・ジュドの牧神までこの兵庫で見ることができて大変幸せでした。
まず、開演前にマラーホフさんが幕前に登場してのご挨拶がありました。登場したマラーホフさんには大きな拍手がとても長い時間送られました。本当は手術後安静にしていた方がいいのに、わざわざ、みんなに謝るために日本までやってきてくれて、しかもこの兵庫まで1日のためにやってきてくれたマラーホフさんは本当に誠実な方ですね。ハンドマイクを持って、グレーのジャケットにベージュのパンツ、インのシャツは昨年のそごう劇場でのトークショーの時に着てらっしゃったシャツと似ていました。よーく見ると右膝にサポーターを巻いているようなデコボコが見えました。歩き方は引きずるような感じはないものの、すこーし普段の颯爽とした感じではなかったです。表情も少し固くいつもの笑顔はありません。それは、自分が踊れなかった残念さと申し訳なさでいっぱいといった様子でした。
挨拶は、今回は出演することができずに申し訳ありません。代役を引き受けてくれた友人たちに御礼を申し上げたい。NBS、佐々木さんにも御礼を。とても素晴らしいキャストなので楽しんでもらえるでしょう。私は来年のマラーホフの贈り物で皆さんと会える事を楽しみにしています。といったような内容だったと思います。最後にも大きな拍手で見送りました。

レ・シルフィード(40分)
プレリュード:吉岡美佳
詩人:フリーデマン・フォーゲル
ワルツ:長谷川智佳子
マズルカ:田中結子
コリフェ:高木綾、奈良春夏

想像通りのフォーゲル君思いっきりロマンチックに演じてくれました。あの衣装もとってもよく似合っています。席が遠くて女性主役陣の区別がつきませんでした。が、みんなとっても素敵でした。ポワントの音もほとんど聞こえなくて、うっとりと世界に浸ることができました。こういう演目で、ポワントの音がカツカツ響くとかなり気になるので、さすが東京バレエ団という感じです。コールド陣もとても美しく、きれいでした。フォーゲル君も、着地音は抑えられていますが、もうちょっとがんばって、マラーホフさんのような無音着地をマスターしてほしいですね。両足着地の時はやわらかいプリエで下りられて静かでしたが、やはり片足着地の時はたまに、大きい音がしました。昨年見たマラーホフさんのアルブレヒトは片足着地でもまーったく音がせず驚きました。
この演目は、私にとってはとっても勉強になるものでした。やわらかいポールドブラ、後ろ向いての羽ばたきのような動きで肩甲骨から動かすというのがよーく見えました。全ての動きが流れるようにスムーズで、しかも音楽に乗っています。特に次の動きに移る時の腕の動く道筋がとてつもなく美しく、ちゃーんとアンバー、アンナバンを通ってアラベスクとかいつも先生に注意されているところなので、あれなんだなーと目に焼き付けておきました。それに、アントルラセ。どの演目にもよく出てきますが、フォーゲル君のアントルラセは絶品でした。一度は着地前に空中で後ろ足はもちろんですが、軸足も膝をピンと伸ばしてきれいな形を見せてからプリエでやわらかく着地という素晴らしいものを見せてくれました。リフトも滑らかで危なげないです。ふんわりとした愛に溢れた舞台でした。堪能しました。今、私の中でロマンチックダンサーナンバーワンはフォーゲル君です。

薔薇の精
薔薇:大嶋正樹
少女:高村順子

うーん、ちょっと微妙でした。「薔薇の精」大好きな私なのでかなりハードルは高くなるのですが、「薔薇の精」に不可欠と思われる薔薇の香りでむせ返るような雰囲気が感じられませんでした。一つ一つの部分を丁寧に踊ろうとしているのがわかり、好感は持てましたが、はっきりときれいに踊りすぎていて、一つ一つの技が細切れに見えました。後半は音楽に追われている様に見えてちょっと余裕がなくなっていたような。でも、所々に入るあの薔薇の精のポーズは美しかったです。あのポーズのときのムードを踊り全体にも欲しかったです。これって本当に難しい演目だと思います。首藤さんの薔薇の精を見てみたいなーと思います。

牧神の午後
牧神:シャルル・ジュド
ニンフ:井脇幸江

これは、素晴らしいの一言です。昨年首藤さんの牧神初挑戦をニンフは同じ井脇さんで見ました。それも良かったと思いましたが、そのときには何だかぼんやりと不思議な感じで良かったなーという感じだったのが今回のジュドの牧神を見て初めて、牧神ってこういうものなのかーとはっきりと判った気がしました。こういうものって言い表すことはできないのですが、ニジンスキーはこれを見せたかったのか!というのがわかったように思えました。一体この感覚はなんなんでしょうか?自分でもよくわからないのですがはっきりくっきりと見えた感覚。野生動物という感じかなーと思ってみていましたが、何と私には、ニンフと牧神との間に愛が見えました。牧神がニンフに対してとても優しい気持ちで接しているように感じ、ニンフも牧神の優しさを感じて受け止めているようでした。それを感じて、がつーんと頭をぶちぬかれたような衝撃でした。他の方と全く違った印象かもしれませんがそう感じられた自分が何だか得をした気分です。

ペトルーシュカ
ペトルーシュカ:ローラン・イレール
バレリーナ:小出領子
ムーア人:平野玲
シャルラタン:高岸直樹

これも、昨年首藤さんのペトルーシュカを見ました。バレリーナは同じく小出さんでした。セットもストーリーも同じです。(多分)
でも、これも全く違ったペトリューシュカでした。
イレールさんは、大きい体を終始膝を曲げて腰を折り曲げた感じで小さくしています。のびのびと舞台狭しと動きまくる映像で見て憧れていたイレールさんとは全く違います。もちろんのことですが。
首藤さんの場合はいつも哀しさ、苦しさが体中をおおっているかのような人形でした。ここに登場するどの人間よりも複雑で色んな感情を持っていて、それをいつも痛いほど表に出していました。
ところが、イレールさんの人形は全く違いました。感情は持っているが好きとか嫌いとか、イヤとか嬉しいとかのごく単純な感情しか吹き込まれていなくて、バレリーナに対しての「好き」の気持ちをどう伝えてよいかわかりません。バレリーナ、ムーア人も同じです。ムーア人を好きで仲良くしているバレリーナを見て、怒るペトリューシュカ、それに対して腹を立てるムーア人。どの人形も自分たちの中に何らかの感情が湧き上がってきそうではあるが、それをどう処理してよいかわからない。その辺が心はあるが、人間ではないというところではないのかな?そして、ついには殴り殺されるペトルーシュカ。そこにも首藤さんの時のような悲惨な感じはない。
それなのに、ペトルーシュカの亡霊に攻め立てられるように感じているシャルラタン。シャルラタンには、中途半端な心だけ入れて自分のために利用したことの罪の重さが判っていたからではないか。
素晴らしい舞台を作るために、様々な複雑な感情を持つことが必要であったニジンスキー。彼のその複雑な感情によって生み出された数々の舞台で成功を得たディアギレフ。ディアギレフはそのニジンスキーの感情を利用しながらも、自分の意思で行動することは許さなかった。このペトルーシュカはそんなニジンスキーの苦しさを表したのではないかなとついつい想像が飛躍してしまった。そこまで想像を膨らませるに至ったのは、イレールさんの抑えた表現力のせいだと思います。感情表現を最小限に押さえ、淡々と踊ることによって余計に内に秘めた苦しさや葛藤がじわじわと伝わってきた気がします。もっと哀しみを全面に出して踊ることは簡単だと思うのですが、押さえながらも感じさせることができたイレールさんの表現力はさすがです。この舞台を日本でやってくれて本当にありがとうと言いたいです。
カーテンコールでは満足そうな表情のイレールさんでした。何度目かの時前に出ながらムーア人の平野さんと繋いでいた右手をぎゅっと握って彼の目を見てありがとう、素晴らしかったという感じでうなづいて、次に左側の小出さんの目を見てから小出さんの手の甲に優しくキスをしていました。じーんとしました。そして、最後の方には客席に背を向けて舞台上のキャストみんなに深々と頭を下げていました。感動的なシーンでした。
それに、指揮のソトニコフさんも素敵でした。全ての演目が終ると、すぐにソロパートを演奏した奏者に対して順番に一人ずつ立つように促して、拍手を送ってらっしゃいました。そして、舞台に上がるためオケピットから引っ込む時にも楽団の皆さんに自分から近づいて握手を求めて長く手を握り締めて言葉をかけながら、ゆっくり時間をかけて去っていきました。すごく温かい人柄が伝わってきました。カーテンコールも何度も何度も続いてとても素敵な楽日を迎えていただけたんではないかと思います。関西のお客も良いものはちゃんとわかるのです。この大きな拍手を聞いて安心しました。
本当に贅沢な舞台をありがとう。
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テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

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