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2008.12.31 (Wed)

今年もありがとうございました

2008年も無事に楽しく過ごすことができました。
バレエを見た回数はちょっと少なめだったような
気もしますが、東京遠征の回数は少なかったと思います。
ロイヤルで2回行っただけですね。
今年は、読売テレビさんががんばってくれて
今までは東京しかなかった演目も関西に呼んでくれたので
そのせいかと思います。とってもありがたいことです。
これからもがんばって関西に白鳥、ドンキ以外の演目を
持ってきてもらいたいと思います。切に願っています。
今年は「眠り」の年でした。
レニングラード国立、ロイヤル、シュツットガルトとそれぞれ違った眠りを楽しみました。
眠りは豪華で純粋に踊りを楽しむことができるし、幸せな気持ちで
帰る事ができるのでうれしいです。
ロイヤル大好きの私にとって、シルヴィア、眠り、ガラ公演と
全て楽しむことができました。
次回は、是非ロミオとジュリエットが見たいです。
そして、前回、今回とも楽しみにしていながら怪我をして来日できなかった
コジョカルは絶対に来て欲しいです。
それと、こちらのスケジュール的にいつも外してしまうロホの全幕を見たいです。
今まで食わず嫌いなとこがあってまあいっかと思っていたのですが
今回ガラで見てちょっとイメージが変わり、見なかったことを後悔しています。
ロイヤルで踊る都さんも忘れられません。
そして、サモドゥーロフ様。今も彼の踊りが心に残っています。
PCの横に彼とのツーショット写真を飾っています。
この写真を見ると笑顔になれるので疲れた時は見るようにしています。
そして、ずっと見たいと願っていたオネーギン全幕を
最高のキャストで(私の中では)見ることができたのは
一生忘れられない思い出になりそうです。

それに、初めて発表会で踊ったことも忘れられません。
バレエを習い始めた時は、そんな大それたことを想像もできなくて
ただ、憧れのバレエの真似事でもできれば、というくらいの気持ちでした。
それが、ポワントを履いてピンクの衣装を着て舞台でちゃんと踊ることができ
ほんとに夢のようでした。
舞台袖で仲間達が踊っているのを見てると、
きらきらしててほんとに光の世界みたいだなーと
感激してしまいました。
自分もあの光の世界に行けるんだと思うと
本当に幸せな気持ちになり、すっごい笑顔で踊ることができました。
DVDを見ると、自分の思っていたよりもいい笑顔で驚きました。
実は、舞台に出る前、サモ様と一緒に写真を撮ったことを
思い出していたのです。サモ様のおかげです。ありがとう。
なんか、今年の最後に妄想一杯の記事になってしまいました。
来年もどうぞこんな私にお付き合い下さい。
つたない上に、思いっきり独りよがりの妄想の強い感想など
お読みくださった皆様、本当にありがとうございました。
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テーマ : 雑記 - ジャンル : 学問・文化・芸術

22:43  |  日々のできごと  |  TB(0)  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.30 (Tue)

どうしても語りたいルンキナのオデット像

今年も明日で終わりということで今年のまとめを、と思った時
すごく印象に残っていたルンキナとウヴァーロフの白鳥の湖について
どうしても書き留めておきたいと思い今更ですが…
6/17【火】大阪フェスティバルホールにて新国立劇場
主役にボリショイよりスヴェトラーナ・ルンキナ&アンドレイ・ウヴァーロフを迎えて。
ルンキナのオデット、オディール像が今まで見たものとは
かなり違う印象を受けてものすごく感動してしまいました。
ルンキナのオデットは見た目はとっても細くて、繊細で
弱い女性なんだけれど、見ているうちにだんだんと
凛とした強さを持っているのだと感じるようになりました。
今までのオデットのイメージでは王子様がやってきて
私を助けてくれる日を待っているというのがありました。
しかし、彼女のオデットは違いました。
ジークフリードがやってきても全く無視しながら
自由に空を飛んでいる。
警戒しているというよりも、眼中にない感じ。
きっとこのオデットは今まで何度もこんな経験をしているのだろう。
何人もの王子がやってきては
美しいオデットを永遠の愛を誓うのではなくつかまえようとする。
自分を愛してくれるのではなく、美しいものを我が物にしたいというだけだった。
そんな王子を信じて傷つけられたことが何度もあるのだろう。
そんな風に誰かに所有されるよりも自分は
白鳥姫としての運命を潔く受け入れて
白鳥たちの女王として自由に生きることを決めたのだと思う。
だから、ジークフリードが来ても無視して、ただ空を飛んでいる。
ところが、ジークフリードは今までの王子たちとは違っていた。
たまにそばに来た時はそっとやさしく手を差し伸べ
そっと支え、そして優しくまた空へと羽ばたかせてくれる。
決して自分のものにしようという気持ちはないみたい。
ルンキナとウヴァーロフのダンサーとしての関係も重なって見えた。
ルンキナには君の好きなように踊りなさい、僕がそれに合わせてサポートするから、
とウヴァーロフが言っている様に感じた。
彼の大きな手があれば回転でどんなに軸がぶれても
絶対立て直してくれるという安心感がある。
とはいっても、ルンキナは軸は全くぶれないので
輪っかにしているウヴァーロフの手はじっとしてても、その中で
勝手にするすると引っかからずに回っていた。

王子は最初はただ美しいものを見て目が離せなくなっている。
徐々にオデットが何か哀しい運命を背負っているのではないかと気付く。
僕に彼女を救うことができれば!と思う。
そのうちにジークフリードのことを
この方は今までの王子たちとは違うのかも?と言う気持ちがオデットに芽生えてくる。
やっとジークフリードのことを受け入れるオデット。
大人のジークフリードは優しくオデットを包み込む。
やっと二人の気持ちが通い合いよかったーと感動しました。

そして、ルンキナのオディールはまた独特でした。
王子を誘惑しよう!というムンムンな感じはなく、
自然体にさらっと踊る感じ。ガツンとジークフリードに強い目線を送ることもなく
さらっとした視線を送るだけ。
逆にこれが自信満々な感じに見えてきた。
特に必死にならなくてもこんな男私の魅力にかかればイチコロよ!って
いう風に見えてきました。
実際普通に踊っていてもめちゃくちゃ美しくてとりこになりました。
王子は最初は何かおかしいって疑っていたようにも思いますが
だんだんとそんなことすっかり忘れていつの間にか彼女に愛を誓ってしまう。

そして、許しを請うために再び湖に来たジークフリード。
それを迎えたオデットはそんな結末をわかっていたような感じ。
きっとこんなことも今までにあったのだろう。
ロットバルトはどんな手を使っても邪魔をしてきたのだろう。
今回もジークフリードを信じたけれどやはりダメだった、
でも、彼を信じたのは自分なのだからあなたには責任はない、
仕方ないことだったのよ、とジークフリードに言っている様だった。
ことさら悲しむことはせず、あくまでも冷静に
心配しないで、私は大丈夫といっているようだった。
結末はどうだったっけ?
そこんところの記憶はないのだけれど
とにかくひたすら美しくて哀しい主役の二人に深く感動しました。
ルンキナのオデットはきっと王子役のダンサーによって
全く変わってくるような気がするので
是非、復帰したらまた見たいと思います。
私自身の受け取り方も変わってくるかもしれないし、
ルンキナ自身も解釈が変わってくるかも。
いずれにせよ楽しみなダンサーです。
今年は、これで全部書けたかな?
順位をつけるのは難しいなー。
明日何か書ければいいのですが。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

23:21  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.28 (Sun)

シュツットガルト「眠り」続き

今更ながらシュツットガルトの眠りの感想の続きです。
直後の感想ではフォーゲル王子の絶賛だけに終わっていました。
まず、幕の開いた瞬間から美しさに魅了されました。
板付きでお城の人たちは舞台にいるところに照明がつきました。
みんなじーっとしていて微動だにせず、そういう始まりはよくあるのですが
じーっとしている時間がとっても長くて、途中で、これって「絵?」と思ってしまいました。
みんなの衣装が青で、色んなニュアンスの青でとっても美しかったし
セットもとてもきれいで照明の加減もすごくすてきで
ため息が出そうなほどでした。
もうこれだけでファンタジーの世界へ行くのに充分です。
前回のシュツットガルトの日本公演で見たロミオとジュリエットと同じような
回廊があるセットです。
あの舞台でも、その回廊をとてもうまく使っていて感心しましたが今回も
すごく効果的に使われていました。
プロローグは妖精たちがみんな良かったのですが、
黄色かゴールドかの妖精さんが特に素敵でした。
誰が誰かよく分かりませんがゴールドのは
黄金のつる草の精のアンジェリーナ・ズッカリーニ、
黄色は歌鳥かな?マリア・アラーティでしょうか。
記憶がすでに遠いのですが、黄金の精だったか
180度開脚ジャンプ(体は正面)でものすごく高いジャンプをしていました。
女性でポワントを履いてあんな高い両足踏み切りのジャンプは
中々できないと思うのですがすごかったです。
リラの精は周りのレベルが高すぎたせいか
それほど目立たない感じがありましたが
舞台が進んでいくうちにどんどん良くなって来ました。
カラボスはかっこよかったです。
ダイナミックに舞台を一杯に使って迫力満点の踊り。
そして、オーロラの誕生日までの間にオーロラが成長していく様子が見られる。
ずっと、リラの精がオーロラのそばで守っていて
カラボスがなんとかオーロラに近づく隙をねらっている。
そして、16才になり誕生日。
王子たちが変わっていて東、北、南、西の王子となっています。
誰がどれなのかわかりません。
緑の衣装の王子が一番よかったです。
ジャンプものびやかで形が美しかったです。
一番最後に登場する王子はいわゆるフランスの王子にあたるのでしょう。
こちらも一人偉そうでした。なぜ、この王子はこんなにしきるのか?
力が強い国の王子なのか?
注目のオーロラの登場シーン。
回廊の下から登場。
オーロラは登場シーンが一番緊張すると言いますが
ちょっと固い気がしました。
でも、徐々にいい感じになってきました。
きゃぴきゃぴ感はないものの落ち着いておっとりしたお姫様の感じ。
ローズアダージョのアティチュードバランスでは、
プロムナードに入る時に音楽が極端にゆっくりになり
自信あるんだなと期待が膨らみます。
そのとおり、最初だけほんのちょっとふらっときたけれど
自分のポイントをつかんだらこわいものなしって感じで
なんなく4人の王子の手をとり余裕でバランスを決めました。
最後は王子の手をとらずアロンジェまで。
欲を言うならアロンジェでもう少しキープしてほしかった。
そんなに焦って下りることない位のバランスだったから。
テクニックは安定していて、安心して見ることができました。
見せ所は心得ていて、強弱、緩急、速い遅いの使い方がとってもうまいです。
足を上げていくところはゆっくりときれいに持っていき
クッペするとかロンドするとか足さばきを見せるところは
すばやく動かす、そして音楽をたっぷりと使い、粘って止まる加減が見事でした。
そこにどんどん引き込まれていきました。

2幕の幻影の場面
いよいよデジレ王子の登場。
王子は他の人たちと同じようで微妙にくすんだオレンジ色の長いベストを着て
ハットをかぶって登場。登場してハットを脱ぐ。やったー王子だ。
この版ではロイヤル版と違い、王子は登場していきなり素敵なソロを披露してくれます。
踊る所が少ないデジレ王子にとって、これは正直うれしいですね。
とってものびやかで美しい踊り。
そのかわり、ロイヤルで私のツボだったみんなと踊る貴族の踊りはなかった。残念。
この王子はロイヤル版と違い物思いに沈んではいなくて
何の悩みも無い明るい王子。
前から目をつけられてオーロラの夢を見せられていたとかじゃなく、
たまたまここに来てよしこいつならハンサムだしビンゴ!みたいに
リラの精に選ばれたのかな?
妖精たちは茶色の枯葉のような衣装。
オーロラの幻影は中々出てこない。
そのかわり出てきたら割とすぐにデジレ王子と一緒に踊る。
ロイヤルではかなーりじらされてかわいそうだったけれど。
一目ぼれした王子。
オーロラに会いに行こうとしたら、カラボスがやってきて王子とリラの精を痛めつける。
黒い魔の翼で王子をぐるぐる巻きにして捕らえる。つかまっても美しいデジレ王子。
しかし、このデジレはロイヤル版の王子と違って闘う強い王子。
必死でカラボスに向かっていき倒そうとする。ロイヤルの王子は何もせずこわがっていただけで
リラの精が一人でカラボスと戦っていた。
そうでなくっちゃかっこ悪いよね。王子なんだから。
そして、一応カラボスを追い払うことができた。
回廊の下の木が生い茂る中に枯葉をどけるとオーロラがいる。
これもかっこよかったのですが、王子がオーロラをお姫様抱っこして真ん中につれてきて
立てた膝の上に乗せてキスをするとオーロラが目覚める。
他のみんなも目覚めてこの人が助けてくれたのよ。結婚しなさい。
結婚式。
幕が開くとさっきの回廊の上に玉座がありオーロラとデジレ王子はそこに既に立っている。
みんなが出てから最後に登場でない。
ゲストのみんながやってくるのを迎える。
二人で手を取り合ってゲストに挨拶をする。
美しい二人なんでずっと居てくれるのがうれしい。
たまに二人で寄り添ったりとラブラブ感いっぱいで幸せになります。
マリアは小柄で長身のフォーゲル君と並ぶと
ほんとに胸に顔をうずめる感じでかわいらしい。
そして、みんなが登場したら玉座に二人で並んで座りお祝いの踊りを見る。
子供達の7人の小人がかわいかった。みんなとっても上手でした。
その踊りを見ながらマリアとフォーゲルが笑顔で何か言葉を交わしていた。
それと、1幕で出たオーロラのお婿さん候補の4人の王子が
まだいて踊っていたのが不思議だった。
普通、ここには出てこないけれど
お城のみんなと一緒に百年眠っていたのか。
付き合って眠っていたのになんかしらん間に知らない王子がオーロラを奪ったというのに
嬉しそうにお祝いの踊りを踊る王子達。ご苦労様です。
それと、宝石の踊りが普通ダイヤモンドのところアメジストになっていた。
白はオーロラとかぶるから赤にしたかったのかな?
その宝石たちといっしょに不思議な上半身裸のアリのような男の人が踊っていて
一体何者?と思っていたらアリ・ババだった。
宝石とアリババって衣装的にもミスマッチだったけれど
アリババのアレクサンダー・ザイチェフがとってもかっこよかったのでいいか。
アリババすっごくかっこよくて美しいジャンプで惚れました。
宝石さんたちもみんなすごく良かったです。
それと一番盛り上がったのが長靴を履いた猫と白い猫。
ものすごく激しくお互いの顔をひっかきあって
白い猫が長靴を履いた猫のおでこを思いっきりぱーんとはたく。
すごい音が聞こえるほど。あんなに激しい猫ちゃん初めてでした。
思わず笑いが起きました。
白い猫ちゃんの機嫌をとろうと下手に出る長靴猫。
ちょっと機嫌が治ったような白猫。
大丈夫かなと思い、アラスゴンに上げた白猫の足を指でぽんぽんとなでると
調子に乗らないで!とまた、その手をぱーんとはたく。
女王様キャラの白い猫と、たじたじでやられ放題の長靴を履いた猫で
大いに会場を沸かせていました。
最後も「行くわよ」って感じで首で合図されて「わかりました、女王様」
っていうみたいに去っていって最後までおもしろかったです。
青い鳥とフロリナ王女も普通に良かったです。
なんか、ダンサー全体的に実力が高いので少々のことでは目立てないというか
見ごたえのある舞台でした。

そして、グランパドドゥ。本当に素敵でした。
二人の踊りにはラブラブ感があったし、パートナーリングもばっちり。
音のとり方もぴったりでポーズにむかうタイミングもぴったりでぞくぞくしました。
二人とも音楽をたっぷり使ってきれいに足を出してみせるところは見せてくれるし
そのタイミングが絶妙でした。
連続のフィッシュダイブもフォーゲル君は非常に優しく無理なく
オーロラを抱えていてオーロラを大事に思っているんだなとわかりました。
とってもお似合いの二人でした。
最後はもう大興奮で終わるまで拍手をするのを待てなくて拍手しっぱなしでした。
幸せな気持ちでいっぱいになりました。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

19:23  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(1)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.17 (Wed)

ボリショイバレエ団ドンキホーテ

12月14日(日)大阪フェスティバルホール
午後2時開演 全三幕

バジル:イワン・ワシリーエフ
キトリ:ナタリア・オーシポワ

今年最後のバレエ鑑賞、そして色々な素晴らしい舞台を見せてくれたこのフェスティバルホールでの私の最後のバレエ鑑賞です。若手期待のホープ二人によるドンキにものすごい期待を胸に臨みました。
プロローグのドンキホーテが旅に出ようと決めて、
そこに骨付き肉を盗んで逃げ込んできたサンチョパンサを
剣もちにお供させるところから始まる。
ここのやり取りもとってもコミカルで笑わせてくれました。

そして本編が始まり楽しい雰囲気の中、今か今かと待ち侘びたところにまずキトリ登場。
最初のソロ、すごくキュートで明るくてまさにキトリにぴったり。驚いたのはジャンプして着地の音が全くしないこと。軽やかに、でも、パーンと跳ぶのにコツっとポワントが床に当たる音も聞こえないのは驚いた。
どちらかというと小柄な方だと思うけれど、大きくのびのびと舞台一杯に踊るので
すごく気持ちがいい。
大いにわいたところでバジル登場。
いきなりものすごーく高いジャンプを2回見せてくれました。
最初はグランジュテだったと思いますが、その時キトリの方を見てたら
いきなり舞台上の人たちの頭の上にぽーんと飛び上がってくるものが
視界の端に見えました。何っ?と驚いてみるとワシリーエフが、
まだ、空中に一瞬止まってるように見えました。
会場がどよめきました。それも治まらないうちに、またまた舞台上手奥で
今度はルティレで(だったように思いますが記憶が定かではありません)
ぴょーんと跳び、大拍手。あんなに高いジャンプは初めて見たような衝撃的な幕開け。
これは楽しみ~。
そして、闘牛士たちとお待ちかねのエスパーダ登場。
闘牛士たちがみんなすらっと長身のイケメン揃い。超かっこいいです。
そして、メルクリーエフのエスパーダも超かっこよかったです。
明るい小川ではちょっと間抜けな役がはまっていたし、
エスパーダ大丈夫かな?と思っていましたが失礼しました。
めちゃくちゃイケてました。今まで生で見た中で1番でした。
マントさばきも完璧で、横向きの体のラインもとっても素敵でほれぼれしました。
エスパーダは体のラインが美しいことが最低条件ですが(私的には)言うことなしです。
早い音楽にもあせあせにならずに常にかっこよかったです。
この版では、ここで一緒に踊る女性ダンサーはメルセデスでなく街の踊り子なんですね。
街の踊り子もとってもかっこよくて色っぽくて素敵でした。
デニス・サーヴィンのガマーシュはおねえキャラでかなり濃ーくて笑わせてくれました。
1幕で私の好きなのはバジルとキトリの友人のカスタネットの踊りなんですが
ここは正直ちょっと物足りなかったです。
ここでもものすごーい回転を見せてくれて大拍手が起こったのですが
私の中では残念でした。多分ポーズのきめ方が物足りないのでしょう。
私のツボにははまらなかっただけ。
そのあとのキトリのカスタネットの踊りは素晴らしかったです。
オーシポワのテクニックは完璧でした。
えびぞりジャンプも良かったし、最後の高速のターンはものすごく速くて正確。
そして、お次は片手リフトです。
これはすごかったです。ものすごーく長い時間キープ。
そして、次はキープしてワシリーエフがルルベアップし、さらに片足を後ろに上げるという
すごい技を見せてくれました。こんなのは初めて見ました。
でも、これってワシリーエフがすごいというより、リフトされている
オーシポワの身体能力の方がすごいんではないかと思います。
上でしっかりと体をキープさせていることができないと
あれだけの長い時間持たないと思うし、少しでも腹筋背筋がゆるんだら
持ち上げていられないでしょう。オーシポワに拍手です。

そして、この版では次に居酒屋のシーン。
ここはエスパーダと二人の女性の大人の踊りが圧倒的でした。
キトリとバジルは影が薄かったですね。
エスパーダといい雰囲気で彼を誘惑するように
ここでカスタネットを打ちながら踊るのは街の踊り子なんでしょうか。
配役表を見てもよくわからないのですが…。
ものすごく妖艶で存在感たっぷりで思わず引き込まれてしまいました。
この手の踊りって退屈することが多いのですが見事でした。
それを受けてのエスパーダのソロも素晴らしかったです。
そして、何よこの女、エスパーダは私のものよと嫉妬でめらめらしながら踊るメルセデス。
こちらもまた妖艶で素敵。引き込まれました。
メルクリーエフのエスパーダはものすごーくねっとりとした踊りで
思いっきり粘って踊るのが色気ムンムンです。
とびきりのイイ女が彼を巡って火花を散らせるのも
無理はないと思うような男の魅力いっぱいのエスパーダでした。
これは、誰でも惚れるでしょう。
ワシリーエフのバジルはお子ちゃまなキャラだったので
なおさら大人の魅力が引き立ちました。
大人同士の恋の駆け引きはバジルとキトリの恋の逃避行よりも
見ごたえがありました。
エスパーダは結局メルセデスに落ち着いたのかしら?
この恋の行方が非常に気になった私です。
そして、狂言自殺して結婚を許してもらいます。
このシーンはまあまあ良かったですが、それよりもエスパーダ!

そのあとドンキホーテがロマの野営地へ行って夢の場面。
ここもすごく楽しみなところです。
ドルネシアになったオーシポワも、キトリとは雰囲気を変えて
しっとりと踊っていました。
森の精の女王エカテリーナ・シプーリナもとっても大きくて優雅で美しい踊り。
キューピッドのアナスタシヤ・スタシケーヴィッチもとっても良かったです。
キューピッドってかわいらしい踊りですが、あまりかわいらしく踊りすぎると
ちょっと勘弁して!って言いたくなるのですが、こどもっぽくならず上品に
ポーズもぴたっと決めてくれて非常に気に入りました。
特に森の女王のグランジュッテしながら舞台を斜めに進むとこ
ものすごく美しいジャンプの連続で感動的でした。
この場面では群舞のダンサーたちもみんな素晴らしかったと思います。
危なっかしいダンサーが誰もいなかったです。
こういう静かでゆっくりのシーンはぐらぐらしたりぎこちなかったりすると
目立つのですが、みんなとっても美しかったです。

そしていよいよ結婚式。
グランパドドゥの第1バリエーションに明るい小川で素敵だったエカテリーナ・クリサノワが登場。
やはり、素晴らしかったです。
申し訳ないですが第2バリエーションのダンサーと比べると光るものがありました。
安定していて形が美しいし、体の向きポールドブラもとってもきれい。
お待ちかねのグランパドドゥ。
この若い二人、あのすごい身体能力だからどんなすごいことを見せてくれるかと期待。
…ところがその期待が大きすぎたのか肩透かしにあったような気分で残念。
キトリのバランスキープは短かった。彼女ならもっと長くキープできたはずなのに。
バジルのヴァリもピルエットはすごくたくさん回って、だんだん足を下ろしていくのも
してくれたし、高くジャンプしていたとは思うけれど、それはもうわかったから
あれだけの身体能力があるならもっといろんな技ができるはずなのに、
技のヴァリエーションが少ないのもあるのでは?
若いからいろんな技を覚えるのはこれからってことでしょうか。
オーシポワはグランフェッテではすごくて魅せてくれました。
ダブル、トリプルをくり返して後半はシングルを音楽に合わせて高速で回り
しめは手を腰のトリプルでぴたっとポーズも決まり完璧なできでした。
ワシリーエフの方が派手な技で目立っていたけれど
テクニック的にはオーシポワのほうが完璧でした。
回転しても軸が決してぶれなくて最後まで美しくきめていたのは素晴らしかったです。
ワシリーエフの方は普通のピルエットで軸がぶれてよろけたりしていました。
ワシリーエフはあれだけのものを持っているのだから、それに満足せずに
もっと正確に踊ることができたら色んな技を身につけられると思うのですが。
言うのは簡単だけど、それができる体を持っているのだから是非がんばって
次回の来日公演ではみんなを驚かせてほしいと思います。

ドンキのグランパドドゥはもうあの音楽を聞いただけで
興奮してしまって、終わるまで拍手を我慢できなくなるほどの
わくわく感を感じるところなのに、ちっともワクワクできなかったのです。
主役の二人から観客を楽しませよう!というパワーが伝わらなかったのが残念。
アナニアシヴィリとウヴァーロフのドンキではあのベテランの二人なのに
これでもかこれでもかというくらいの圧倒的なパワーを感じました。
若い主役の二人なのでもっとパワーがあってしかるべきでしょう。
岩田さんがおっしゃっていたようにテクニックを見せるだけではなく、
何か伝えるもの、表現するものがなくてはバレエではないという言葉を
若いダンサーにはわかってほしいなーと思います。
大好きなドンキだからこそ辛口になってしまいました。
日がたっているので余計冷静になって、色んな思いがでてきました。
16:35  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.13 (Sat)

プロフェッショナル

ボリショイバレエの岩田守弘さんの仕事の流儀、すごく感動しました。苦しければ苦しいほどいいとおっしゃった言葉になんか鳥肌立ちました。スタジオで見せてくれたデモンストレーションも素晴らしかった。物凄く正確で美しかった。特にその日のレッスンでピルエットがボロボロでなんか廻ってる途中気が抜けてそのままスローモーションのようにこけてしまい、なんかタイミングがずれてまるっきり廻れなくて悔しい思いをしたのであの美しい回転には心底尊敬してしまいました。最近やっと廻るタイミングを掴んできて廻れるようになってきてたので余計ショックでした。岩田さんの俺完璧と思った瞬間だめだっていうのが突き刺さりました。おごりは禁物。毎日真摯な姿勢で臨まなくては。前回来日でファラオの娘の猿をされるのを見ましたが本当に猿に見えて物凄く印象に残ってます。そんな覚悟があったとは。いい役をもらって凄いんだくらいに思ってたので驚きました。日曜はボリショイのラスト公演ドンキです。お疲れ様。岩田さん日本で色々したいことあるとblogで書いてらしたけど楽しめたでしょうか。
私も日々のレッスンを真剣に頑張らないと。
00:49  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.07 (Sun)

シュツットガルトバレエ団「眠れる森の美女」兵庫公演

2008年12月6日(土)6:00~21:15 プロローグ+全3幕
兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール

オーロラ:マリア・アイシュヴァルト
デジレ:フリーデマン・フォーゲル
カラボス:ジェイソン・レイリー
リラの精:ローラ・オマリー
王:ヘルマー・ボーロカット
王妃:メリンダ・ウィサム
カタラビュット:トーマス・ダンヘル
乳母:ブリギット:デハルデ

その他のキャストは最後に

ずしーんと深かったオネーギンとは打って変わって夢の世界の眠りです。
あのオネーギンの後でこの眠りでよかった。
鬱々と考えていたのが、嘘のようにキラキラ王子様ステキー(ハート)に
なれて楽しくクリスマスを迎えられそう。
オネーギンにもっと浸るのもそれはそれでしてみたいけれど
でも、きっと折りに触れてイリのオネーギンの色んな場面を思い出したりするでしょう。

それは、よしとしてとっても楽しい大満足の眠りでした。
いつもながらフォーゲル君は期待を裏切らないキラキラ王子っぷりで
しかも、見るたびに良くなっている感じがします。
見ていて、あんなに気持ちのいい王子はそういないです。
なんか心が洗われるというか、空気が澄んでくるというか
さわやかでいて落ち着いていて、若さいっぱいでハツラツとしていながら
安定していて、安心して見ていられる。
男性ダンサーでこんな心が洗われる感を感じさせてくれる人は
私は他には思い当たりません。
彼の何がそんなにいいのか考えながら見ていたのですが
常に上体が引き上がっていて芯がしっかりしている。
日本のバレエの先生はよく、丹田をしっかり意識してと
レッスン中よく言われますが、他の国でもそのような言葉ってあるのでしょうか。
それと、お尻を一つにする、お尻が割れないようにと良く言われます。
左右のお尻をきゅっと締めてくっつけるんだけど、お尻に力を入れてはだめなんです。
お尻に余計な筋肉がついてしまいます。
それによって、骨盤の上の正しい位置に上体を乗せることができ
そこで丹田(お腹の奥の方)意識して上体をそここから引き上げると、
上体は安定し、軸はぶれないし足は自由な状態になり軽く上がります。
これは私の理解なので間違ってる所もあると思うのですが
フォーゲル君はこれができていると見ていてはっきりわかるのです。
フォーゲル君は常にお尻が一つでしかも、余計な筋肉がついていないので
腰の位置が余計に高く見えます。
今回彼の踊りで一番印象に残ったのはスートゥニュの美しさでした。
(つま先を伸ばして前に一歩足を出してそこに後ろ足を持ってきてすっと両足5番ルルベで立つ)
これって目立たないようですが、結構皆いい加減にやってしまいがち。
ルグリ先生がバレエレッスンでいつも生徒達にしつこく注意していました。
こんな細かいとこにも意識を怠らない彼のバレエに対する誠実さが伝わってきました。
続きはまた。

テーマ : バレエ - ジャンル : 学問・文化・芸術

16:57  |  バレエ鑑賞  |  TB(0)  |  CM(0)  |  EDIT  |  Top↑
2008.12.06 (Sat)

オネーギン 続き

オネーギンとレンスキーの決闘シーンから。
純粋すぎるレンスキーは友と恋人の冗談も笑って許すことができなかった。
そんなことで!と思われることだけどレンスキーにとっては大きな裏切りであり、
大人の世界の駆け引きとかそんなものが許せない正義感の持ち主である。
そんな汚さに染まるくらいなら死んだ方がましだとさえ思いつめているような
切羽詰った悲壮感が感じられた。
オネーギンは当らない様にピストルを撃ったにちがいないと思う。
でも、それが不運にも当ってしまった。

3幕が始まり、グレーミン宅の華やかなパーティーにオネーギンが現れる。
一目でさっきまでのオネーギンと違う風貌になっているのがわかる。
誇りとかプライドとかいうものが全く感じられない
老け込んだ男になっていた。
タチヤーナが登場し、夫と踊る。
タチヤーナの踊りに目が釘付けになってしまい、
オネーギンがいつ、あれがあの少女だと気付いたのかわからなかった。
でも、明らかに様子がおかしくなっていた。
見たいけど直視できない、目を反らしてしまうが見ずにはいられない。
どうしていいのかわからなくて周りをうろうろしていた。
タチヤーナも明らかにさっきまでとは別人のよう。
大人になり、美しくなったのは確かだけど、
さっきまでの若さの輝き、情熱を失って自分の感情を失ってしまった
あえて葬り去ったような空虚な美しさ。
愛されて結婚して、夫は大切にしてくれて何不自由ない暮らしで
傍目から見たらあの娘どうなるかと心配したけど幸せになって良かったわね、
と思われているだろう。
でも、あのオネーギンの拒絶、決闘で死んだレンスキーのこと
物事を深く考えるタチヤーナはものすごく色々なことを考えたはず。
オリガの方が、立ち直りが早かったのではないかな。
タチヤーナもレンスキーの気持ちがよく分かって
でも、この世の中を生きていくには大人として汚いこと、自分としては許せないことを
受け入れていかなくてはいけない、純粋で潔癖な心で生きていくことは
どんなに辛いことになるか、ということを理解したのだろう。
そして、自分はオネーギンへの恋を唯一の恋として自分の中にしまいこみ、
大人として生きることを選んだのだろう。
その中で、それなりに幸せを感じられるようになってきたみたい。
夫とのパドドゥにそんな感じの微妙な幸せ感が感じられた。
そんな時にあのオネーギンとの再会。なんという試練。
オネーギンはあの時タチヤーナが若すぎるから拒絶しただけで
タチヤーナが好きでなかったわけではない。
今、美しく洗練された大人になった姿を見て
単に惜しくなったというだけではないと思いました。
始めはこんなに美しく洗練されたのか、と驚き
冷たく拒絶したことを悔しく思ったかもしれない。
でも、夫と踊る彼女を見ているうちに、彼女もあれから自分と同じように
苦しんで空虚な気持ちで毎日を送っていたことがわかる。
自分の人生に再び光を与えてくれるのは
同じ苦しみを持っているであろう、そして自分の苦しみを理解してくれる
ただ一人の人タチアーナしかいない、と分かったのだと思う。
手紙にはそんなことが書いてあったのだと思う。
だからこそ、タチヤーナも心を強く動かされたのだろう。
ただ、君を振ったのは若かったからで今の君は大人になって美しくなったので
僕は君を愛している、この愛を受け入れてくれという身勝手な手紙であったら
タチヤーナも拒絶するのにあれほど苦しむことはなかったと思う。
今まで、オネーギンの舞台をオペラでも見たことはなく、小説も読んだ事はなかった。
ストーリーだけ聞いていても、なぜオネーギンからの手紙でここまで
タチヤーナが拒絶するのに苦しむのかが理解できなかった。
ルグリと仲間達でルグリとルディエールの手紙のパドドゥを見て
タチヤーナの深い苦しみが伝わってきたのだけど、なぜ?と思ってしまった。
自分を冷たくあしらった男が美しく成長した自分を見て
惜しくなったからやっぱり付き合って!と言ってきた所で
「フン、何よ。馬鹿な男ね」と拒絶するのは簡単なことじゃないの?と思っていました。
でも、このバレエを見たらそういうものではないということがわかった。
少なくとも、このバレエではそういう単純なものではない
二人に深い様々な心情があることが理解できた。
手紙のパドドゥは壮絶でさえあった。
最初は毅然としていたタチヤーナも
あれほど誇りを持っていた人がこんなに哀れな姿になって懇願する姿に
複雑な思いが沸き起こってくる。
徐々に、あの頃の情熱が蘇ってきて激しく踊る。
さきほどの夫との踊りと全く違う感情があふれ出すような
情熱を思い出している。
ついつい感情に流されそうになるが、最後のところで理性を取り戻し
オネーギンを拒絶する。
オネーギンもタチヤーナのつらさを理解し、泣く泣く去っていく。
自分のことを受け入れて、彼なりに愛してくれる夫を裏切ることはできない。
こうすることが一番正しいと彼女は必死に決断した。
行っては戻り揺れ動く、そういう複雑な感情が二人のパドドゥから見事に伝わってきた。
二人の指の先、つま先、反らせた体、振付、音楽が見事に一体となって物語を語っていた。
ずしーんと会場中の人の心にせまってきたのがわかった。
みんなが息を潜めて成り行きを見守っていた。
こんな濃い舞台はなかなかない。見ることができて本当に良かった。
やはり、振付家自身のバレエ団、振付家の思いを誠実に受け継いでいるスタッフ
クランコとは実際会うことができなかった若いダンサーにもちゃんと受け継がれているのだろう。
シュツットガルトバレエ団のダンサーで踊られる舞台はかけがえのないものでした。
久々に深い物語ものを見たので、妄想全開で私だけの思い込みオネーギンになったかもしれません。
でも、それほどの深さのある舞台だったのは確かです。
お付き合いありがとうございます。ふうー。
明日は、ころっと変わって「眠り」です。
苦悩のレンスキーからキラキラ王子様になるフォーゲル君が楽しみ。

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2008.12.05 (Fri)

シュツットガルトバレエ「オネーギン」大阪公演

2008年12月2日〔火〕6:30より大阪フェスティバルホール
振付:ジョン・クランコ
オネーギン:イリ・イェリネク
レンスキー:フリーデマン・フォーゲル
ラーリナ夫人:メリンダ・ウィサム
タチヤーナ:アリシア・アマトリアン
オリガ:カーチャ・ヴュンシュ
乳母:ルドミラ・ボガード
グレーミン公爵:ダミアーノ・ペテネッラ

いつか絶対に見たいと思っていたバレエ「オネーギン」やっと全幕を見ることができて
とっても幸せです。しかも、期待を裏切らない素晴らしいものでした。
バレエを超えたバレエ、バレエという手法を使ったドラマでした。
すべての踊り、動き、からせりふが聞こえてくるような振付。
ダンサーのテクニックとかをうんぬん言うようなことは無駄。
不安定なピルエットだったとしても、それが
その人物の不安定な心を表しているのだと思える。
音楽より先走っていたとしても、その人物の心が疾走しているのだと思える。
音楽も振付もダンサーも全てが物語を語るのに完璧に思えました。

1幕はとっても明るい雰囲気で始まります。若い男女の若さあふれる踊りが素敵です。
みんなとてもはつらつとしていて、これからどんな明るい未来が待っているのだろうと
素敵な恋に期待をしています。
タチヤーナはそんな彼女達とちょっと違っていて本を読みふけり
小説の中のような非現実的な恋に憧れているようです。
現実的な妹のオリガは既に素敵な恋人レンスキーがいて二人で
ラブラブのパドドゥを踊ります。
オリガ役のカーチャはソロのダンスではちょっと不安定な感じでしたが、
フォーゲル君とのパドドゥでは幸せ感いっぱいでとても美しく踊ります。
フォーゲル君のサポートが良いのでしょうか。
フォーゲル君の登場に拍手が起こりました。
いつ見ても本当に美しく、ロマンティックなオーラがあります。
オネーギンは登場してしばらく、舞台奥で背を向けたまま。
レンスキーが思い出したように「そうだ、友達を連れてきたんだ」と
紹介されて始めてこちらを向きます。拍手なし(汗)タイミング的にしょうがないか。
周りのみんなと明らかに違う雰囲気を持っているオネーギン。
タチヤーナが小説の中の人物と重ね合わせてこの人こそ私の理想の人!と
思ってしまったのもうなずけます。
タチヤーナに紳士的に接するオネーギン。
でも、二人で踊っていても途中でふっと自分の世界に入ってしまい
タチヤーナのことをほったらかしにすることが何度も。
それさえもタチヤーナにとっては魅力的に感じられる。

寝室でのタチヤーナの鏡のパドドゥでは、オネーギンはタチヤーナの想像の中の人格で
さきほどのオネーギンとは別人だというのがはっきりわかるダンスでした。
イリ、すごいです。
優しく、時に激しく強く彼女を求めています。
ここの振付もものすごかったです。
マクミラン、ノイマイヤーが影響を受けたというのがはっきりわかりました。
最初にこんな振付をやってみよう、できると考えたのはすごい人です。
ここでのアリシアの踊りは圧巻でした。
その体の柔軟性を存分に生かして、上体を思いっきり弓なりに反らしキープ。
どんなに振り回されても彼のペースに合わせて踊る。
私はあなたのものよ!という気持ちを全身全霊で語っていました。
テクニックをうんぬんしないと言っておきながらなんですが、
体が柔軟な上にしっかりキープする力もあるすごい身体能力です。

2幕は熱烈な恋文を渡した後の悲しい失恋の場面。
そわそわしているタチヤーナ、返事をしようと機会をうかがうオネーギン。
周りの目がなくなるチャンスを待っているが中々タイミングが来ない。
またみんなが戻ってきたので、返しかけた手紙をさりげなく懐に戻して
タチヤーナと踊る。
タチヤーナは少し嫌な予感がして心配になりながら踊る。
そして、二人になったとき手紙を返そうとするが、必死で断るタチヤーナ。
困ってしまったオネーギンはきっぱりとした態度に出なくてはいけないと
手紙をびりびりに破いてタチヤーナの手に無理矢理乗せる。
そこへ、みんなが戻ってきてさっきから心配していた友達がタチヤーナの様子に気付き
落ちていた手紙を拾いタチヤーナと去っていく。
なんてひどいことを、と思いましたが、よく考えてみるとオネーギンは別に極悪非道な
人とは思えなくなってきました。
立派な大人であるオネーギンが10代の恋に恋してるような幼い少女から
好きです、と打ち明けられても断るのが普通の分別ある大人の男としては当然のことです。
ありがとう、僕も好きだよ!なんて言う方がひどいとも思えます。
思わせぶりな態度で優しく断ったとしても思いを募らせるだけだと考えて
ここはきっぱりと自分への思いを断ち切る手段に出ようという
オネーギンの誠意だったのでしょう。
そして、妹のオリガにちょっかいをかけて僕はこんないい加減な汚い男なんだよ、
と言いたかったのではないかとさえ、深読みしてしまいました。
オリガは恋人がいるしちょっかいかけても自分になびいては来ないと思っていたら
オリガも自分にぞっこんのレンスキーにちょっと物足りなさを感じていて
ちょっとからかってみようという無邪気な気持ちからオネーギンに気のある振りをしてしまう。
そんなオリガの予想外の反応に、オネーギンはとまどってしまう。
純粋なレンスキーには耐えられなくて、本気で怒り出すのを見て、
もうこれくらいにしようと、オリガをレンスキーにほらよ!って感じで渡す。
KYなオリガはまたオネーギンと踊る。
オリガにも悪気はなかったと思うけど、レンスキーの怒り様は
尋常ではなかったので、見てる私も「もうやめてあげて!」といいたくなりました。
オリガにとってもレンスキーとは違ってキケンな大人の香りのオネーギンは
魅力的だったろうし、あれほどあからさまにヤキモチを焼いてくれる恋人を見るのも
嬉しかったり、周りのみんなにも私はこんなに愛されてるのよ!と自慢にも思えたでしょう。
そんなちょっとしたいたずら心が大きな悲劇になろうとは…。

決闘の場面も圧巻。
あの舞台の造りもすごくよくできていて、怒りに燃えて一点しか見えなくなっているレンスキー、
決闘に向うオネーギンの後悔、苦しみ、どうすればよいのか、何とかしてこの場を逃れることは
できないのかと思い悩む姿の対比が見事。
最後の見せ場のレンスキーのフォーゲル君も素晴らしかったです。
続きはまたあとで…。

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